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チョット待ったその家づくり


基礎工事
   基礎工事とはコンクリートで作るものです。建物の重量がすべて乗っても変形しないようにしなければなりません。基礎の形状は地盤の状況によって変わってきます。
ここで、基準となる基礎の形状は金融公庫仕様(金融公庫が指定した金物を使用する)になります。この基礎形状を弱くなる方に変えてしまうと手抜き工事と見られ、金融公庫の融資が受けられなくなってしまいます。

 当社では、土台の湿気対策に、基礎と土台の間に厚さ20ミリの「基礎パッキン」という商品を入れています。(「基礎パッキン」は数社のメーカーで販売されている商品です)
すると基礎と土台の間にすき間ができ、風が通り、湿気がなくなり土台が腐らないのです。風通しが良いということは白アリが発生しにくいのです。
今までの基礎には換気口が付いており、風通しには良いのですが換気口の部分が弱いためにヒビが入るのです。それらの欠点を解決する商品です。40坪程度の家なら4万円前後で取り付けられます。この4万円は将来的に何十万円もの価値があります。
また、すき間からネズミなどが入ってこないように「防鼠材(ぼうそざい)」という商品があるので、これも設置するのをおすすめします。

土台
   土台というのは、基礎と同じように重要です。家全体の荷重がかかるので丈夫で腐りにくい材料を使わなければなりません。使う材質は桧(特1等)、日本ヒバ、米ヒバの特選一等(材質の等級のことをいう。)以上を使う様にします。
 見積り時に、土台に使用材料を指定しないと米栂に防腐処理木材(CCA処理木材とも呼ばれ、クロム・銅・ヒ素化合物系木材防腐剤を染み込ませた木材のことをいう)使われてしまいます。白アリに弱く、腐りやすい「米栂」を薬品のみで処理している材料なのです。このCCA処理木材の薬剤は体内に蓄積されるために人体に良くない影響があるようです。
 ローコストを追及している業者は、悪気もなく、腐りやすい「米栂」を使っている所もるようですが、この場合はすぐ白アリにやられてしまいます。
 「大引き」も土台と同じように大切な部分です。決して間違っても「米栂」等を使われないように注意して下さい。

   柱は、通し柱(一階から二階まで伸びている長い柱)と管柱があります。
管柱の寸法は、長さ3メートルで最低105ミリ角、通し柱は6メートルで120ミリは必要です。材料は桧、日本ヒバ、杉が良いでしょう。ここで悪役の米栂が登場します。材質的にも弱いのでおすすめできません。いくら「防蟻処理をするから大丈夫」といっても、防蟻処理の保証期間は通常5年しかありません。5年後には内壁と外壁の中に隠れている保証期間の切れてしまった柱の防蟻処理は、どのようにするのでしょう。
そのためにも一階部分の柱には必ず耐久性のある桧、日本ヒバを使うようにしましょう。杉は桧ほど強くありません。ですから湿気の多い一階の柱には向きません。
最近は無垢の柱より集成材(端切れ材を接着剤で張り合わせた柱)を良く使います。接着剤の効果が、家が建っている間ずっと性能が保持されていればよいのですが、データー的には大丈夫でも、実際はいつまで持つか誰もわかりませんが・・・。

筋交い
   筋交いというのは木造軸組工法には、絶対に必要なもので、住宅の強度を左右します。 設計図にも筋交いのサイズと数量が記してあります。図面のとおりに施工しているか、必ずチェックしましょう。

補強金物
   神戸の地震があってから、「もっと丈夫な家造りをしなければいけない」ということが言われております。使用木材もそうですが、そのままでは接合部分が弱いため、金物で補強します。特に三階建住宅には金物に関して、基準が厳しくなっております。
 地震のときには三階建て住宅の場合は、二階建て住宅より衝撃を多く受けるので補強金物の取り付け方がとても重要です。住宅金融公庫が発行している「木造住宅工事共通仕様書」を買い求めると、金物の使い方が説明されており、とても参考になります

屋根材
   当社では屋根材に瓦は使用しておりません。
瓦メーカーの人には申し訳ありませんが、瓦はとても重いのです。重心が上のほうになってしまうため、地震があったら倒れやすく、落下の危険性があるのです。ですから、瓦屋根の上に貯水タンク内蔵タイプの太陽熱温水器(300キロ位の重さがあるものをいう)を乗せるのは自殺行為なのです。
屋根材は軽くする方が良いので、「ステンレス塗装板葺き」がお勧めです

外壁
   最近の外壁材はほとんどがサイディングを使います。以前はモルタル仕上げの外壁が多かったのですが、施工性の安定化と工期の短縮化のためには、サイディングが主流になります。サイディングと言ってもいろんなメーカーがたくさん作っているため、何百種類の膨大な種類になっております。予算に応じて、その中から気に入った物を探すのは大変ですが、根気を出して探せば、サイディング選びも楽しいものです。

電気工事
   現在住んでいる家でコンセントが足りないとか、照明が少ないといったことが感じられませんか?その足りない部分を今度の住まいに反映させるのです。今までの経験では、コンセントは各部屋に最低三ヵ所は必要です。予算が無いからといって、予算を削るとあとあと後悔します。パソコン、テレビ、電話、ファクスなどたくさんの電子機器が家庭に入り込んできます。クーラーも各部屋に取り付けられるように、専用コンセントを取り付けておきましょう。空調換気扇などもこれから取り付けるようになります。それらの工事についての対策も考えておきましょう。

鋼製建具
   鋼製建具というのは、主にサッシのことをいいます。サッシは5〜6社の大手メーカーが製造販売しております。使用用途、使用場所によってサッシの選定ができるようにバリエーションもたくさんあります。サッシの色はホワイト、ブロンズ、ブラックの三種類が主流です。出窓などもさまざまな種類があり、どれにしてよいか困るぐらいです。その時はプロの意見を聞きながら、予算と照らし合わせながら選定するほうがベストです。
 
 最近は、高気密・高断熱住宅に対応するため、少々高くてもサッシのガラスを断熱性の高いペアガラス(二重ガラス)にするケースが多くなっています。ペアガラスの導入は省エネと言うこともあって、これからの主流になっていくことでしょう。

網戸
   網戸の網は二種類あります。ビニール製とステンレス製があります。ビニール製は破れやすく、熱に変化して劣化してしまいます。価格は高いのですが、ステンレス製ならば耐久性もあり丈夫です。

雨戸
   マンションになぜ雨戸がないのか今でも不思議なのです。地域によっては取り付けないところがありますが、一般的には一戸建住宅には雨戸は取り付けたほうか良いと思います。台風のときとか、盗難防止などには効果を発揮します。
雨戸にも、種類がたくさんあります。塩ビコーティングされている鉄製雨戸と、アルミ製雨戸があります。防音断熱タイプ、通風型ガラリタイプなどがあります。
 予算に応じて専門家のアドバイスを受けて決めましょう。

床板
   床板もさまざまなメーカーがたくさん作っております。
無垢の床板、複合パーケット床板、防音加工床板などがあります。板厚もさまざまです。
1階床板は、捨て張り(厚さ12ミリのベニヤ板)の上に床板を貼ります。床板は二重にしたほうが丈夫です。根太は45ミリ角を303ミリ間隔に入れた方が良いでしょう。
45ミリ×30ミリの米栂を根太としてよく使いますが、サイズも細く根太が折れることがあり、腐りやすいのでやめましょう。一階床の畳の下地の板としてベニヤ板をよく使いますが、床下の湿度の関係で畳が蒸れるので好ましくありません。防湿コンクリート処理をしていれば問題ありませんが、湿度調整してくれる厚さ12ミリの杉板を使いましょう(二階の畳下地板は、湿気がないためベニヤ板でもかまいません)。
 
 脱衣所の床は濡れた足で歩いたり、洗濯しているときや、洗面しているときの水が飛び散ったりして、痛みがひどいのです。普通の複合パーケット床板では長持ちしません。私は水が良くかかる場所は無垢の床板(チーク、花梨、なら、ぶな、桧などの水に強い材木)を使います。

 なにも注文しないと表面にビニールを貼っているCF床板を使われてしまいますが、表面が呼吸をせず蒸れてしまい、下地のベニヤ板が直ぐ腐ってしまい、床がブカブカになります。コスト的にも決して高いものではありませんし、脱衣所の面積も少ししかありませんから、無垢の床板の使用をおすすめします。

 無垢の床板は呼吸をし、湿度調整をしてくれるのです。私は予算さえ合えば脱衣所のみでなく、すべての部屋の床板に使うようにしています。アレルギー体質の人にはぜひとも勧めたい商品です。しかし、無垢なら何でもよいと言うわけではありません。表面を塗料仕上げしている床板は、呼吸しないので勧められません。最近の室内の仕上げ材は、複合パーケット床板で、壁はビニールクロスの場合がほとんどです。このままでは呼吸することがなく、健康の人でも健康を害してしまいます。

セントラル空調システム
   高気密、高断熱住宅化されている最近の住宅は、外気と遮断することを勧めております。そのため、すき間風が入らなくなり結露が発生し、カビやダニが繁殖するのです。
 それらの問題を解決するべく、住宅メーカーや電気メーカーは、各部屋に24時間たえず新鮮な外気を取り入れ、カビやダニが発生しないような工夫をしています。
 外気を取り入れる室内側の吸気口も、フィルターを取り付けることにより、汚れのない新鮮な空気が取り込めるようになっているのです。押入れにも湿気がないようにするために外気を取り入れられるように工夫がされてます。

キッチンセット
   キッチンセットは、たくさんのメーカーがさまざまな種類を製造しており、金額的にもさまざまです。予算があればよいのですが、無理に高額な物を求める必要はありません。建築資金が予定よりオーバーした場合、まず予算を削られるのはグレードの高い台所セットなのです。ちなみに住宅展示場に展示している台所セットは、高級グレードを展示しています。

 カウンターは、耐久性のあるステンレスが良いでしょう。コンロの下に組み込む電子レンジは使うときに腰をかがめるので、高齢者にとっては不便です。カウンターの上に設置するタイプが使いやすいのです。カウンターの高さも調整できるので検討しましょう。

ユニットバス
   ユニットバスは、浴槽、洗い場、内壁、天井などの部品を工場で作り、現場で簡単に組み立てられるのです。給排水工事も簡単で、施工がしっかりしていれば、漏水などの心配がありません。
 そして最近のユニットバスは仕上げがとてもよくなっております。タイル仕上げの浴室と比較しても、タイルのひび割れの心配がありません。ひび割れた箇所から水が差し込み、下地の材木や柱、土台等の重要部分を腐らせると言う心配がなくなりました。そして何といっても寒い季節になっても、ユニットバスの中はとても暖かいのです。高血圧の人や高齢者の人にとって、とてもやさしいユニットバスなのです。

洗面台
   予算にもよりますが、洗面ボウルは陶器製の大きめのものを選びましょう。
 蛇口はシャワー付きの洗髪タイプを選びましょう。もちろん、温度調整付きの蛇口のほうが熱湯によるヤケドもなく便利です。

給湯器
   給湯器の熱源はガス、灯油、電気があり、地域によって熱源は異なります。
最近は、浴槽の追い焚き機能と一体化した給湯器がよく使われております。その中でもボタン一つでお湯張り、追い焚きなどを機械が自動的に運転してくれる商品があり、とても便利です。リモコン付きの給湯器もあります。

タイル
   タイルは仕様場所と使用目的を間違えなければ、何でもかまいません。見積り時の予算オーバーのときに、グレードを落とす事を考えるのはタイルなのです。

雨樋
   雨樋は一般的には大きく分けて二種類に分かれます。
角型と丸型があります。角型には、大型と小型があります。
留めている金物が見えないので、デザイン的には角型のほうが良いようです。
 雨樋でも安物を取り付けると、屋根に積もった雪で変形してしまうことがあります。
最近は変形を防ぐために、鉄板をプラスチックではさみ込んだ雨樋が販売されています。丈夫で良いもので、金額的にも大して変わりませんのでおすすめします。

木製建具
   今まで建具は建具屋さんが寸法をとり、建具を作り、取り付けて、建具枠を含めて塗装をしていました。
 ところが、最近は建材メーカーが、ドア枠込みの完成品のドアを安く販売しているのです。それが大工手間を考えると3分の1〜4分の1ぐらい安いのです。建具屋さんが作る建具と比べると重量感もあります。

左官工事
   最近は左官工事が極端に減っております。工期短縮のために外壁のモルタルが防火サイディングに変わってきており、和室の壁もクロスになってきています。私は予算があれば、内装壁に健康にも良い漆喰(しっくい)仕上げをしております。

塗装工事
   塗装工事とはペンキ工事の事ですが、住宅の耐久性やメンテナンスのことを考えると外周りには、ペンキを塗る木部や鉄部を使わないようにするのが理想的です。
特に海に近い地域では塩害に気を付けましょう。
木部の表面にペンキの塗膜を付けてしまうと、雨などで染み込んだ水気の逃げるところがなく、腐り始めてしまうので、外部の窓枠の木部にニス仕上げ、ウレタン仕上げなどといった仕上げ方は避けましょう。

内装工事
   今の主流はクロス仕上げです。そのほか塗壁仕上げ、新建材仕上げ、無垢板仕上げなどがあります。
 クロス仕上げの下地は普通12.5ミリ(防火基準)の石膏ボードを使います。

給排水設備工事
   蛇口の数、排水の数などを決めます。蛇口も、給水と給湯タイプがあります。
蛇口の耐久性だけを考えるなら高価なものも、安価なものも変わりはありません。
様々な種類があるので、よく検討して選びましょう。

手すり
   玄関の上がり口の手すり、階段の手すり、トイレの手すりなどは年寄りのみでなく、安全を考えても必要なものです。
 手すりは今すぐ取り付けなくても、将来取り付ける可能性を考慮して下地は必ず入れておきます。下地がないと手すりを取り付けるときに大変苦労をします。

シロアリ消毒
   白アリ消毒は殺虫剤を使うので、人体に何らかの影響があると言われております。あまり強力な消毒薬品を使うと、アレルギー体質の人に敏感に反応し、目が見えなくなった人がいます。実は私のお客様の話なのです。
 私は、現在は白アリ消毒をしていないわけではありません。お客様の希望があれば消毒します。
 しかし、使用する薬品はあまり強力でない物を使います。使用する材木に注意します。白アリに強い、腐りにくい材木を使います。

鉄骨工事
   鉄は錆止めを塗り、ペンキ仕上げをしても数年で錆びてしまいます。
 特に潮風の吹いてくる海辺の地域では鉄はすぐ錆びます。鉄部に塩分が付着しても、雨水等で塩分が流し落とせる部分は錆びませんが、そうでない部分は確実に錆びは進行してしまいます。ですから設計図面の中で、特に外部に鉄部がある場合は気をつけなければなりません。
 外部に鉄部を使用する場合は、まず「ドブズケ」して使うのです。
ドブズケとは、加工した鉄に溶融亜鉛メッキ加工するのです。そのように加工すると錆びの発生がなくなります。ドブズケの表面にそのままペンキは塗れませんが、専用の下地塗料を塗ればペンキ仕上げができます。ドブズケ加工費用はそれほど高くありませんので、ぜひともお勧めします。 

屋根裏換気
   屋根裏換気はとても大切なものです。今までの屋根裏換気の方法は、自然の風の流れを利用して屋根の中にたまっている熱気を排出するためのものでした。ところが最近の住宅メーカーは、空気の流れを利用したさまざまな工法を開発しています。熱気を帯びた屋根裏の空気を換気扇で強制的に排出したり、床下に送り込んだりして、省エネを考えた工法を売り出しています。

防音と遮音
   これからの住まいは、防音と遮音についてもっと考えるべきでしょう。
特に二階の歩き回る音、トイレの水の音、シャワーの音(特にユニットバスがうるさい)外部の騒音を遮音する対策を考えなければなりません。遮音シート、遮音マットを適材適所に使うことによって効果があります。防音サッシも使えばより効果的です。二階トイレ等の排水音を遮音する商品も販売されています。

メンテナンスフリー住宅
   「家」は建ててからお金がかかります。外部のペンキ工事の塗り直し工事や、材木の腐りが「問題」なのです。家造りを考えるときはまずその「問題」を考えなければなりません。
 メンテナンスフリー住宅について私は次のように考えております。外壁にはあまりメンテナンスを考えなくてよい防火サイディングにします。屋根、庇、霧除けなどの鉄部にはステンレス(ステンレス塗装板でも良い。)を使います。もし屋根材がカラーベストであっても役物はステンレスを必ず使いましょう。たったこれだけのことですが、耐久性があり将来的にもメンテナンスなどでお金がかからないのです。

木製ベランダとアルミベランダ
   外部ベランダ・バルコニーは木製、アルミ製が考えられます。輸入品で腐食に強い材質がありますが、腐る心配がないアルミ製が良いと思います。木製でベランダを作った場合は、表面に塗る防腐処理剤(有害な塗料です)を塗らなければ長持ちしません。私はその防腐処理剤が心配なので、アルミ製を勧めます。

プレカット
   在来工法の住まいを造り上げるのは、高度な技術と経験を持っている大工さんです。ところが最近は設計図面をコンピューターに記憶させると、専用の工作機械が寸分の狂いのない骨組み木材の加工をするのです。このことをプレカットと言います。
 大工さんが加工するより仕口がしっかりしているため上棟している最中でも、大工さんが加工したものと比べると家の揺れがないのです。そしてほとんど仕口に失敗がないのです。プレカットを導入することによって、工期が大幅に短縮できローコスト化に貢献できるのです。プレカットがなければ今のローコスト住宅の存在はありません。

 しかし、私の住んでいる近くの工務店が、プレカットを使わず伝統を守り手作業で墨付けをし、仕口を造っているのです。後継者を残すための方法で、本当の「手造り住宅」なのです。どちらの方法で造るのが良いのか一概に言えません。ただ私はプレカットを使っております。プレカットも木取りをしますが、その木取りが問題なのです。木目を良く見ないのです。すると後で木が逆に反ってしまい、床が下がってしまうのです。
 ですからプレカットと言えども機械任せにすることは危険であり、まったくの素人だけではだめなのです。木は生きています。やはり人間の経験と知恵が必要なのです。

地鎮祭
   地鎮祭とは基礎工事が始まる前にする祭事で、土地を鎮め工事中に事故がないように祈願することです。最近は若い人でも地鎮祭をする人が多く見受けられます。
 地鎮祭は主に地元の神社に依頼します。費用は神社に尋ねましょう。神社によって地鎮祭に必要なものを用意してくれる場合もあります。

   
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